Versatile Dashboard Interface~Vacuum Pressure Sensor Recap

Versatile Dashboard Interface~Vacuum Pressure Sensor Recap

負圧センサー製作編をお届けします。回路設計はさほど難しくありませんが、オートゲージ負圧センサーケースに入るように回路設計するのがポイントです。

秋月で手に入れた圧力センサーは1気圧で170mvしか電圧が変化しないスペック、誤差範囲のような代物なのでオペアンプによる増幅が不可欠です。

設計のポイント

  • 増幅率
    計測範囲は最低ゼロ気圧から最大一気圧程度。Arduinoの入力電圧最大値5vを超えず、余裕を見て一気圧で電圧4Vになるような増幅率とする。
  • 反転増幅回路
    通常であれば4回路の入ったオペアンプを使うが、スペースの制約上2回路入オペアンプにならざるを得ない。そのため、反転増幅回路は付加せず差動増幅回路のみとする。
  • オペアンプ
    実車での使用を考慮して通常より広い動作温度をカバーできるオペアンプ(-40°-85°C)を使用。JRCの単電源オペアンプ NJM13404Dをチョイス。
  • 定電流駆動回路
    オルタネーターの出力電圧は変動するため定電流駆動回路を設ける。使用するシャントレギュレーターは信頼性の高いJRCのNJM1431Aとする。

出来上がった回路図

VP1.1

ブレッドボードでの動作確認

増幅後の出力電圧は大気圧で約4.0v。設計電圧4.59からは少しずれているが、一気圧のフルスケール電圧の範囲は0.13v-0.17v-0.21vなので規定内という事でまあいいか。

因みに駆動電流は2.45v/2.2kΩ=1.11mAとなり、スペック上の推奨動作電流1.0mAと同位

IMG_1314

基板に組み込んでいきます。何とかオートゲージ負圧センサーケースに収まりました。

IMG_1433

動作確認です。

大気圧における出力電圧

IMG_1336吸い込むと電圧は低下します。動作状況は良さげです。
IMG_1343

実車確認

実際に車に取り付けて電圧をチェックします。

ニュートラルポジション

1.4v/4.0v-1.0=-0.65bar

IMG_1456

Dライブポジション

2.2v/4.0v-1.0=-0.45bar

IMG_1457

精度は兎も角、動きは良さげです。

余談ですが、信頼性の高い圧力センサーとしてMPXV5100GC7Uがお薦め。温度補正も付いているのと、圧力レンジが0-100kPaで最大電圧5v弱とArduino入力電圧としての使い勝手も優れている。ただ、送料込みで5千円と高いので俺には不向きだが、興味のある人はこちらをご参考。

次回はテストラン本番です。乞うご期待!

続く

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