Mercedes W113~Commencing Door Armrest Cover Restoration
内装のレストアを一通り終えたのは3年前。当時アームレストカバーのパイピング革縫いが出来ず人工皮革の単純縫いで茶を濁らせていだが、ハードトップのセミレストアを終え気持ちに余裕が出てくると再挑戦したくなってきた。牛革4枚縫いが果たして出来るか、DIYに拘った飽くなき挑戦が続きます。
アームレストカバー縫いは革四枚縫いが要求されるが、
パイピングなし合皮の二枚縫いで済ませていた。
ニ枚縫いは愚妻が大事にしている家庭用ミシンでも出来るが、それ以上革が嵩張ると専用の工業用マシンが必要だ。女房のミシンを故意に壊して買い換えることも密かに考えたが不埒なので断念。ただ、徹底的に革を漉いて極薄にすれば家庭用ミシンでもOkかもしれない。
業者に頼んだ場合幾ら掛かるかと、横浜のマジックミシンで見積もりをとった処片方で1万2千円との見積もり。良心的な価格帯だが、徹底的にDIYに拘って追及することにした。
俺には無理だなと思いつつ、カバーと睨めっこすること数ヶ月(大げさかな!)。カバーの縫い目が外から見えない構造であることにハタと気づき、一挙にDIYの可能性が見えてきた。
俺拘りのポイントをご紹介しよう。
ポイントその一:手縫い
確かにミシン縫いは綺麗だ。だが、見えない部分なのにミシン縫いに拘る必要もない。それじゃ手縫いで済まそうと発想の転換をやった。
ポイント:発想の転換。今回の勘所。
ポイントその二:革漉き
縫いやすいように革を漉いて限りなく薄くする。髭剃りもトライしたがこれは使えない。専用工具も同じような仕組み故余り使えそうにないのでパス。
代わりにDremelで研磨してみたら、これが最も手早く効果的だった。ただ、極薄にできないのが難点。
ポイント:革漉きは研磨で削り取るのが手早い。
ポイントその三:ホッチキスで本体とパイピングを固定して穴あけ
手縫いではあらかじめ穴を開けておくが、パイピングを含めて革4枚の穴を開けることになる為、ホッチキスで固定してから菱目を打つ。
ポイント三:本体とパイピングを綺麗に整える為、ホッチキス止めをする
2mmピッチの菱目打ちを使用。
まず、パイピングをプレスで形成しておく。
穴あけを開始。
直線部は4本目、
曲線部は2本目を使用。
縁を3mm程残してカット。
以上で準備万端。
次回は手縫い工程に入っていきます。
何事も未知の分野をチャレンジするには知恵比べ、根気と地頭が試されますね。
つづく