Mercedes W113 “User Shaken” Follow-up〜Front Brake

Mercedes W113 “User Shaken” Follow-up〜Front Brake

車検で前輪右側の効きが遅いという指摘を受けて以来、エアの混入か、配管漏れか、考えられる原因を思い浮かべつつ放置しておいたが、暖かくなってきた事もあって修理に向けて重い腰を上げました。果たして原因は特定できるのでしょうか。

ブレーキラインをチェックしていきます。フルードの漏れは全くありません。

前輪右下

前輪左下

以前ブレーキオーバーホールの際に社外品のホース(2セット!)を調達しておいたので、既存のブレーキホースが問題なくても交換します。

ジャッキアップしてタイヤを外します。
一見して右のローターが汚いなあと思いつつ気にも留めず、

(写真では状況は良くつかめませんが)

最初にリザーバータンク内の残存フルードをオイルボトルで抜いてから(再使用します)、ブレーキホースを上から外しています。ジョイントの構造はこんな感じでレンチサイズは11と14が対応。


外した右側ホースが詰まっているなあと一瞬喜びましたが、結果的に左右共詰まりはなく問題なしの結果。原因が特定できず弱りました。なお、既存ホースの製造元は不明でした。

気落ちしながら念のため右側のパッドを確認すると、Debrisがこびりついています。

パッドもDebrisの油分でギトギトしています。アスファルトのようだ。突如、舗装工事中の道路を通りすぎた時ヤバイと思った記憶が蘇ってきました。原因はこれだ!

一方、左側はローターもパッドも油分もついておらず健全な状態。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

原因がつかめてホッとして気分よく、エア抜き作業に入ります。

今まで使っていた鮮やかなブルー色が特徴のAte Super Blue Racingが環境問題に抵触するとかで生産中止になったので、Dixcel Dot 5.1ものに変更。主成分はグリコール系で従前とコンパチでそのまま使えます。

今回はアシスト役の女房がいないので一人でエア抜きに挑戦します。
これまでOnewayブリーダーの信頼性を疑っていたので女房にアシストを頼んでいたが、今回はそうも言っておられないのでOnewayブリーダーに頼るしかないのだ。

フルード補給器の市販品は数千円もするので自作しました。単に使わなくなったオイルボトルを代用しただけです。

エア抜きのポイントを伝授しましょう。キャリパーのピストンを押し込んでおくことです。これによってキャリパー内部に残るエア量を極力低減できてエア抜き時間を短縮できます。RZ50でその絶大な効果を実感しました。

ブレーキホース等から漏れが無いことを確認しながら作業を行います。
エア抜きの手順はHaynesのマニュアルを自分なりにModifyして実施。
その手順は以下通り。
①リザーバータンクに古いフルードを入れて満杯にする。
②新しいフルードを入れたオイルボトルを逆さまにリザーバータンクに差し込み自動補給できるようにする。
③ブリードニップルを開けて数回ブレーキペダルを踏んでからニップルを閉める。
④暫く放置後ニップルを開くとエアが出て来る。来なくなったらニップルを閉める。この作業を数回繰り返す。
⑤ニップルを締めたままブレーキペダルを数回程踏む。押し込む抵抗が強くなったらエア抜き作業は終わり。そうでない場合には③の作業に戻って作業を繰り返す。なお、作業中はリザーバータンク内のフルードがなくならないように留意してね。

整備後の試乗は前輪の効きが良くなったなあと実感できる程に改善しました。Onewayブリーダーは使えますね。
上首尾に終わりましたが、本当に解決したかどうかは2年後の車検で判明するかな。

後輪については前回のオーバーホールから数年経っていることもあって徹底的に整備しましょうか。

つづく

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