JAT〜Mountaineering Year 2025

JAT〜Mountaineering Year 2025

今年の山旅は終わり。近場の低山や遠県の百名山を巡り何故か意欲的な一年である。夏山は、計画段階ではデイパックで登れるので楽勝だと思っていたが、これまで登った中で最もきつい登山となる。また、下山後に大事故につながる恐れのある重大なトラブルに直面、一時はバイクを置いて帰ろうかと思うほど、これも忘れられない思い出となる。今年の活動を振り返ってみよう。This year’s mountaineering is over. This year is surprisingly ambitious, with nearby low mountains and exploring the 100 famous Japanese mountains in remote prefectures. I think the summer mountaineering would be easy with just a daypack, but it turn out to be the toughest one I’ve ever done. After descending a mountain, a serious problem is encountered that could have resulted in a major accident. It is an unforgettable memory that I consider leaving my bike at the mountain and going home. Let’s take a look back at this year’s mountaineering.

今年の冬は大雪ではなかったものの降雪が長く続き、春になっても雪が溶けず低山でも残雪が長く残っている。

久弥祭

久弥祭に初参加。富士写ヶ岳の麓にある九谷ダム広場にて開催。献花の後、富士写ヶ岳に登頂。登山ルートは枯淵コースで、いつもの我谷コースよりは登りやすい。前山にはまだ雪が残っている。久弥に関する冊子を頂く。興味深い内容。

三頭山

5月の大型連休に、越前定禅道を通って福井県の法恩寺山へ。残念ながら残雪が残っており、三頭山以降の山行は断念する。

法恩寺山

平泉寺白山神社三十三年式年参拝の折、経ヶ岳に挑戦するも、残雪のため伏拝手前で断念。秘仏と絵巻物が公開されている。

大日山

地元の最高峰、大日山に登る。山中の廃村、真砂町の奥にある登山口に近い上の駐車場は道が悪く4駆しか入れないため、下の駐車場に駐車する。登山口まで徒歩10分ほど。

この山は藪漕ぎで悪名高く、愚妻は高校の山岳部の合宿で登った際、道に迷って山をさまよったと聞く。今回はUTMB2025の開催を間近に控え、登山道の草刈り整備も行き届いており、快適に登れる。

白山はガスで眺めず。

甲斐駒ヶ岳・女王仙丈ヶ岳

夏山は、南アルプスの貴公子・甲斐駒ヶ岳と女王・仙丈ヶ岳に挑戦。長衛テント場に連泊して2座を狙う。コースタイムはそれぞれ7時間ほど。長衛テント場のある北沢峠までバスで行けるので荷は苦にならないが、現地までバイクで9時間もかかるのが難点。

北沢峠行きの最終バスを10分遅れで見逃し、道の駅「南アルプスむら長谷」で野宿。暑いが蚊に襲われることもなく快適に眠れる。運良く、始発バスは定刻より30分ほど早く出発。7時には北沢峠に到着する。

テントの予約で甲斐駒・仙丈連泊の登山計画を提出すると、のっけから長衛の大将から甲斐駒を止めて仙丈にするよう助言される。体力のある初日に甲斐駒に挑戦したいと申し出る。5kgにも満たないデイパックで身軽だし、コースタイム7時間で戻ってくると言っておくが、「10時間かかるよ」と言われる始末。

身軽な荷故、駒津峠までは快調に進む。しかし、岩場が多くなり、登りにくくなる。さらに、山頂に近づくにつれ砂利道になり、滑って進みが一段と鈍くなる。景色を楽しむ余裕はなくなり、ヘトヘトになってなんとか山頂に到着する。アミノバイタルも効果なく、目の視野が暗くなり貧血気味だ。

生憎ガスがかかっていて眺望は望めない。天気が下り気味なので、メンチカツパンを食べ軽く休んで下山する。

六万石に差し掛かるころ、雨が降り始める。脇見をせずに黙々と下る。岩場は滑りやすく、一歩間違えると終わりだ。若者は最終バスに乗り遅れまいと小走りで降りている。うらやましい身体能力の高さだ。
ボロボロになって下山を終える。トータルの時間は9時間。大将の言った通りの結果だ。

翌日の仙丈ヶ岳に備えて早くに就寝するが、疲労が酷く寝付けない。仕切り直しを決めて、始発で峠を下りる。

以前から気になっていた「目覚めの床」に立ち寄ってから道の駅しらとりで野宿する。旬の鮎を味わう気持ちの余裕もなく一路帰路につく。

当初、仙丈ヶ岳に再チャレンジする気はなかったが、家に戻ってくると次第に再チャレンジしたい気持ちが強くなってくる。好天が予報されるお盆に再出発。前回の反省を生かし、夜が明ける前に出発。無駄な途中休憩を控え、一路現地へ。最終バスに間に合う。

順調な滑り出しに気分良く、長衛テント場に前泊する。翌朝は暗い内に登り始め、長衛のポニーテール大将に教えてもらったルートを快調に進む。難なく山頂に到着し、天気に恵まれ、素晴らしい景色に清々しい気持ちになる。ガスで山頂からの眺望は得られない。残念だ。

30分ほど休んで、上りと同じルートで下山する。実に気持ちの良い、癒やしの登山である。女王と呼ばれる所以か。時間もコースタイム通り。甲斐駒ヶ岳のコースタイムは、一体どのようにして決めたのだろうか?

RZ50トラブル

難なく下山し、駐車場を気持ちよく出る。しかし、係員に挨拶しようと横を向いた瞬間、バランスを崩してバイクごと倒れてしまう。通りかかった若者がバイクを起こすのを手伝ってくれる。下山直後に横倒しになることは多いので「なんのこれしき」と思いながらバイクにまたがろうとすると、若者が「こんなものが落ちていました」と折れたハンドルレバーを手渡す。前輪ブレーキのレバーだ。前輪ブレーキが使えない。弱った。

エンジンをかけると甲高い音がする。回転数が異常に高い。バイクを上げたときにクラッチレバーの設定が狂ったようだ。トラブルが重なり動転する。混乱しながらバイク屋に向かうが、残念ながら盆休みの最中でどこも休み。ガソリンスタンドで溶接してもらおうと向かうが、火を一切使えないため、溶接設備がないことを知る。弱った。

慎重に運転して戻るしかない。片道300kmは長い。勝手の知れた道の駅「日義木曽駒高原」に向かう。アイドリングの調子は悪いが、慎重に走ってなんとかたどり着く。道の駅の手前にあるコメリで、応急処置用の六角レンチを入手。幾分、ブレーキ操作が楽になる。

焼酎を飲んで腹を満たすと、ようやく落ち着いてきた。バイクの状態を確認すると、フットレストも折れている。クラッチを調整して、なんとか以前の状態に戻した。

問題は前輪ブレーキの処置だ。ネットで応急処置のアイデアを知り、この方法なら無事に戻れる可能性が高まると確信。帰路で工具を調達しよう。

食欲がなく酒を飲んでうとうとしながら朝を迎える。交通量の少ない早朝に移動するのが一番安全だ。夜明け前に出発し、道の駅しらとり近くのコメリでプライヤーを調達する。これでひと安心だ。最善を尽くして駄目だったら、運が悪かったと諦めるしかない。

一心不乱に2/3まで来た。残り100kmだ。一気に帰ろう。

地元に入り九頭竜を過ぎる。山中温泉手前の伏見清水で水割り用の清水を調達して自宅に戻る。
何事もなかった!

赤兎山

山名に惹かれたのか理由は分からないが、以前から行きたい山であった。バイクの前輪ブレーキの修理も終わり、紅葉には随分早いが出かける。

晴天に恵まれ、景色も最高で、爽快な気持ちになるハイキングコースだ。コースタイムは、登山口から小原峠まで40分、小原峠から山頂まで40分の計1時間20分。略コースタイム通りだ。

山頂からは眼前に市ノ瀬の街が見える。正に平泉寺白山神社を起点とし、三頭山、法恩寺山、伏拝、崖を下って祓川、市ノ瀬と続く白山越前禅定道のコースの真っ只中いることがよく分かる。

避難小屋に泊まる。俺一人だけ。ぐっすり眠れるかと思ったが、疲れていないこともあり眠れない。

ゆっくりと寛いでから下山する。朝の勝山市内をブラブラし、これまでソースカツ丼には食指が動かず食べたことがなかったが、急に食べたくなる。何気なく見つけた蕎麦屋で、おろし蕎麦とソースカツ丼を食べる。ここのソースカツ丼はとても気に入ったが、おろしは辛味が足らず、新保屋のおろし蕎麦の方が格段に美味しい。

RZ50の調子が依然として悪く、時折エンストする。突然ニュートラルランプが点灯しなくなる。徹底的な修理が必要だ。

赤兎山で今年の山旅は終わり。

道の駅で入手したプラチナルートパンプレットのマップをよく見ると平泉寺白山神社から尾根伝いに経ヶ岳、赤兎山経由、三ノ峰、別山、白山山頂へと行けることが分かる。これを踏まえて来春は経ヶ岳への山旅を計画している。

以上
今年の山旅がActiveだった理由が分かる。衝撃的な事実が待っていたのだ。

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