Yamaha RZ50〜Engine OH
日本一周に向けて、エンジンのオーバーホールを開始します。オーバーホールの経験はないですが、整備マニュアルもあるし、先達事例も多いので何とかなるでしょう?楽観的にね。
1.冷却水放出
リザーブタンクを固定しているボルト2個(確かM10)を外し、作業の邪魔にならないようにタンクをずらしておきます。ラジエタはそのままでOK。
冷却水リザーブタンクとラジエタキャップを外してから、M12のドレンボルトをゆるめて冷却水を放出。路上に垂れ流したらダメですよ。
冷却水は800ml程入っているはずだが、思ったほど出ませんでした。
2.シリンダヘッド取外し
冷却ラインホースを抜き、シリンダヘッドを固定しているM12ボルト4個を外していく。ボルトの長さが違うんですよ。
ご開陳。冷却ポートが汚い!
ピストンが見えてきました。
外したヘッド。こんな構造になっているのか。
3.シリンダ取外し
ナットも同じくM12。
シリンダは中々取れないのでゴムハンマーで叩いたり、手で動かしながら少しづつ外しました。ピストンは最上部まで上げておいた方が外しやすいです。シリンダ内に残った冷却水も出てきます。
ピストンが全部出てきました。
ヘッドはカーボンで真っ黒。
トランクケース内に異物が入らないように布切れでおおっておく。
傷は無いようです。
再利用するかなあ。
外したガスケット類。再利用は無理。使うつもりはありませんが。
4.洗油
灯油につけた後、時間をかけブラシで磨いて綺麗しました。
シリンダー内のサイズを測定。
ピストン。両方とも問題無いようだが、
この際、ピストンを新調することにしました。ガスケットはキタコの汎用品ですがそれ以外はすべて純正品です。従来通りモニタロウの週末セールで購入。
リングを取り付けたピストン
新ピストンサイズ。元のと変わんないね。
5.ピストン組付け
危惧してほど難しくなく、ピストンピンはピストン/ベアリングに簡単に入りました。事前にオートルーブオイルをタップリ付けておくことを忘れない。
6.シリンダ組付け
新品のガスケット
シリンダ組付け
最も気を使いました。バイクを動かしピストンを上下させながら徐々に固定していきます。締付トルクは28Nm。
ヘッド組付け。締付トルクは22Nm。
7.冷却ライン洗浄
リザーブタンク、ホースを取付け、余っていた洗濯機クリナーで冷却ラインを洗浄します。
冷却水作成。パゴダで使用している冷却水を利用。高性能すぎるかな。オレンジ色でっせ。
元のパッキンは単なるワッシャだったので、近所のバイクでパッキン(中古)を入手。
冷却水は半分程しか入りません。ドレンボルトから漏れが無いかを確認。
8.オイルポンプ調整
オイルポンプ合格マークは規定通りで問題なし。
9.キャブ温水ライン
念のためにキャブ温水ラインを取外して見ると、ラインが詰まっていることを発見。
ヤスリでこじ開け、
サンポール洗浄します。
よく水洗いして導通を確認。酸は大丈夫かな?
10.エアクリナー
オイルで濡れているので、これも問題なし。
愈々、再稼働に向けて、緊張と感動の一瞬。
ブルン、エンジンが無事稼動。数分間異音、異常なし。
ホッとし、実走行に入ります。
10分ほど近所を走りましたが、冷却水も程よく温まり問題無いようです。残っていた冷却水を全部入れ、ドレンボルトからの漏れを確認しておく。
以上で、オーバーホール完了です。マニュアルに沿って淡々と作業すれば素人の俺でも出来ました。
次はタイヤの交換です。
つづく