Honda XR230 Restoration~Engine Disassembly

Honda XR230 Restoration~Engine Disassembly

エンジン解体編をお届けします。片っ端から分解して計測していきますが、サービスマニュアルを頼りにオイル上がりか下がりか原因は同定できるのでしょうか?

サービスマニュアルの日本語版はバカ高いので同じエンジンを積んでいるCRF230の英語版を入手。キャブのタイプが違っている事を後で知りましたが、調整方法は同じなようでホッとしています。

なお、ホンダのパーツ番号が載って居るサイトも紹介しておきます。重宝しますよ。

XR230パーツカタログ

解体前に、スパークプラグの状態とタペット音が高かめなのでバルブクリアランスをチェックします。

イリジュームの状態は良好、というより完璧に近い。

圧縮上死点を出すためにクランクカバーのキャップを外そうとしますがどうしても外れません。とうとう六角穴をなめてしまいました。クランクカバー自体を外す羽目に。これが最後の最後まで尾を引こうとは。

クリアランスは1mmゲージ>から<1.5mmの間、問題ないレベル。どちらかというと排気側が広めかな。

排気側

吸気側

解体開始。Cylinder Head Cover、Sprocket Cover、Cylinder Head 、Cylinderと順にバラして内部の劣化状態をチェックしていきます。但し。標準的な計測工具を持っていないので計測精度はBall Park程度か?なお、Sprocketはボルトを外さなくても前に傾ければカムチェーンを外せます。可能な限り外さないのが俺の流儀。

Cylinder Head Cover内部

非常にきれいだが、排気側にオイルが溜まっている様な。カムもきれいだが、外した形跡あり、プラスネジ頭が舐めてます。ベアリングも問題ないが、ベアリングのシートに傷があるのが気になります。

カムは規定内(実測値/限度:IN31.5/31.3、EX31.4/31.2)

Cylinder Head及びCylinder内部 

一体で外れてしまいました。

ピストン、ピストンリングともビックリするほどきれい。傷もない。思っていた以上のコンディションで4四万キロ弱のピストンとは思えない。尤も純正ピストンリングにある”R”,”RN”の印がないので交換しているのかもしれない。

Piston ODも限度内(実測値/限度:65.5/65.5)

一方、Cylinder内部もダメージなし

摩耗度は専用工具は持っていないのでノギスで代替するが限度ギリギリの模様(実測値/限度:65.6/65.6)

コンプレッサーを使ってValveを外します。このツール便利ですね。

直ぐValve Stem Sealを確認するが問題なさそう。オイル下がりの原因の一つではないかと疑っていたのだが。

Valve Seat幅はギリギリの限度

いい加減な計測方法ですが。次回OH時にはValve SeatのReamingが必要だ。

Valve Stem ODは5.3㎜と規定外(限度IN/EX:5.42/5.40)。これか!

Valve Springも劣化しているがまだ使用可能範囲(実測値/限度:IN39.0/38.0、OU44.0/43.5)

オイル下がりが濃厚との計測結果。

原因が追究できたようで、ちょっと安堵したかな。

つづく

Comments are closed.