Mercedes W113〜Starter Replacement

Mercedes W113〜Starter Replacement

The engine cannot be started by turning the ignition key with just one shot. When I turn the ignition key, it makes a click sound but the crank does not turn. After discharging and repeating the starting operation a few times, the engine could start, though being proud of enabling to start the engine by the one shot key ignition procedure. While I thought at first that it was a problem associated with the distributor, it seems to be found that the starter is in poor condition so as to enable the crank to turn. Let’s start to replace a new one. In the end, however, an unexpected fact is revealed.

久々のオープンドライブでコケる

自粛規制が解除されたので久々にオープンドライブとなった。これまで県外ナンバーなので控えていたのだ。外気温的には真夏日でオープンどころではないものの久々のオープンドライブは高揚感が増しますね。家系ラーメンを堪能した後、駐車場から走り出すと突然キュルキュルとベルトの鳴きが発生。格好悪いたらありゃしない。この手の不具合は発生箇所を特定するのが難しいが、走り出すと発生し、直ぐに止む事から原因を特定するには然程時間がかからず。オルタネーターベルトの初期伸びの調整をしていない事に気づき、炎天下もあって伸びたのだろう。ベルトを手で動かすと滑る程伸びている。駐車場でベルトを張って修理完了。簡単に原因が特定できてスッキリ。

スターターの調子が悪い

一発でエンジン始動が出来なくなった。イグニッションキイを回すとClick音(カチッ)のみでクランクが回らない。偶にClick音もしないこともある。放電して2、3回始動動作を繰り替えすとクランクが回ってエンジンが始動する。これまで一発始動が自慢だったのだが。当初デスビの不具合かと思っていたが、Click音はスターターのプランジャーが飛び出る音で必ずしもクランクが回っている事を示していない事を知る。とうとうスターターの寿命が近づいてきたようだ。早目に交換するかと重い腰を上げる。SLクラブのTechnical Manualには精微な交換方法が記載されているのでこれに則れば交換は容易な筈だ。

取外し

事前準備は万全と意気込んで作業に取りかかるが、乗っけから算段が狂う。ボルトが固くて緩まないのだ。結果的に取り外すのに半日もかかる。

助手席のカーペットをめくり、ビス6箇所で固定されているTransmission Tunnelの穴の蓋を開ける

穴を接着している黒い樹脂が手にべとつく

Allen Boltが見える

20cm程奥にある

Upper Boltは10mmのAllenなので舐めると大変だ言う気持ちが先立つ。加えて足場が悪いので力が入らない。何度か中断したが埒が明かないので気合を入れて一発勝負。体が自然に動き、左足でレンチを強く押さえつけながら両手で一気に力をかける。ギギーッという音をたてて緩む。ホッと一息入れる。

Lower Nutは容易だと思ったがこれも簡単に緩まない。19mmの大型メガネレンチは入らないので小型スパナに変える。柄が短くて力が入らない。急遽塩ビ管をカットしてExtensionを作成。これでも両手だけだと緩まない。自然と右足でタイヤをHoldしながら一気に力をかけるとすんなりと緩む。思った程固くなかった。

脱着した形跡のあるナット

使用した工具はこれ。特にUpper Boltは気を使ってWobble Extensionをかます。

Shabbyな工具類。ロングスパナが欲しい

以上で作業の9割が終了。デリカ然りクルマ整備の大半は体力勝負だ。

リングギアの摩耗を心配したが、大丈夫のようだ。

Bosch SR59Xに交換する

取り換える再生品のSR59Xは外したスターターと略Identical。

スターター新旧比較

R107でも使われているので流通量は多く安価で入手できる。米アマゾンで調達。全て込みで2万円也。注文から一週間で到着。形状は殆ど同じであるが、パワーは5割増(1.0kw(1.4PS)→1.5kw)、重さは1kg(7.8kg→6.9kg)身軽になっている。

実は欲しかったのは新品のSR59X。流通しているものの入手難で数万円と云われて断念。サイズは2/3、重さは5.5kgと格段にスマートだ。

SLクラブTech Manualより

取付け

動作確認をした後、ギアにグリスを貼付しておく。

この機会に配線を手直す。
スターターを下向きにして配線を行うと容易だ。
Wiringは以前と同様に、バッテリー直配線とオルタネーターB+配線をLong Boltに繋ぐ。キイイグニッション50番配線をSolenoidのS端子に繋ぐ。

R端子は黒いグルーで封印しておく

旧スターターに付いていたステイを取付ける。この辺はメルセデスシッカリしているね。

旧スターターの不具合の検証

取外したスターターのSolenoid Plungerの動作が不安定な不具合?を検証しておく。

スターターの分解は初めてだが、壊すことも厭わず進める。先ず、モーターの裏蓋を開ける。
モーター内部は綺麗だ。

ブラシは大丈夫だ

ソレノイドの分解に進む。
不具合の症状から判断してソレノイドの不良を疑っている。分解過程でS端子半田を剥がすのに失敗し、S端子コイルを切断してしまう。ジャンクと化す。修復は可能だがどうでも良いので止めておく。

案の定、コンタクト面が荒れている。
接触面の不良が不具合?の主たる要因であろうと独断して、本来であれば荷電実証テストを行い不具合の検証を行うべきであるが、面倒なのでこれ以上追求せず、以上、不動作の要因調査は終わり。

メタル筒と樹脂コネクタ間から水流入形跡有り

ここからは余談。
ソレノイドの端子数は同じく4端子であるが新旧でタイプが異なる。

端子のDefinitionを確認する為、あるサイトで勉強。

旧ソレノイド
新ソレノイド

旧ソレノイドのR端子はGroundに繋げ殺してある。

旧ソレノイドの端子

俺流解釈だが、SはStart、RはRelay若しくはResistorとの理解。即ち、RはIgnitionの15a端子用配線(ラジオ、インジケーター等)である。何故このような相対的に電圧が低くなる配線を設けているか意味不明。全てのバッテリーパワーを一気に送電するS端子に集中限定し、高パワーの出るIgnition Coilと共に一気にクランクを回転し、またスパークの向上を目指した方がベターな筈だ。

始動、そして新たな事実が判明

始動開始
期待と裏腹に、ガチッ音(パワーが増したことでカチッ音より格段に大きく)だけでクランクが回ってくれない。どうしたんだと一瞬呆然とするが気を取り直してRetryする。今度は爆音を出しながらクランクが回りエンジンが始動する。新スターターの強力なパワーは感動もの。気分をよくし作業を終了。

気になって翌日も早朝から始動を試みる。キイをオンするがガチャ音だけでクランクが回らない。矢張り取付け方がまずかったのかと青くなる。以降何日か始動を繰り返すが、中々一発でエンジンがかからない。不具合が改善されていないことを再確認する。

何故スターターが回らないのかと考えながら放心の日々を過ごす。とある日バッテリーのインジケーターが目に入る。何と要充電サインが出ているではないか。バッテリーの電圧を測ると12.4V、こんな程度だろうと思うが指示に従い充電する。2時間ほどでFullのサインに変わる。満充電圧13.2V。余り上がらないと思いつつ、始動を試みる。一発でクランクが回りエンジンが始動する。翌日も次の日も一発始動Okだ。四日目でクランク回らず再充電することに。

スターターの不具合の主原因はバッテリーの充電不足だったのかと疑う。確かに昨年来エンジンをスタートさせるとバッテリーランプが点灯する事が多かった事を思い出す。どうもバッテリーが弱ってきたようだ。購入して6年目。世界最高水準のパナソニックの大容量バッテリーを大枚をはたいて購入した筈だが。期待した程持たないね。

補足だが、バッテリー液の不足を疑がったが許容範囲内である事を確認。このバッテリー、液レベルの確認に難儀しますね。バッテリーサーフェスから液のUpper Level迄4cm、補充キャップ長は3cmと、その間1cmを推定するのに試行錯誤の末、最終的に電線を使って液濡れを計測することで対応。液レベルは平均して4cmと略満タンレベルでした。

そう言えば、外したスターターの可動チェックに用いたVARTAバッテリーもデリカ用に随分放電させていたので要充電の筈だ。負の連鎖の中で検証作業をやっていた事になる。更に、挙げ句の果可動していたスターターを壊してしまったし。今回はツキはなかったが、良い勉強になったので良しとしよう。
スターターは随分草臥れていたので遅かれ早かれ交換は必要だった。梅雨の頃合いで良い交換のタイミングだった。これで向こう10万キロはスタータートラブルフリーだろう。
尤も俺は生きていないが、義理の息子よ、フォローアップを宜しくね

取り出した骨董品?を保管しておく趣味もないので不燃物ゴミとして廃棄。

以上
P.S.ガレージはイイね。メンテ作業が格段に捗る。なお、廃材で寝板を作製。キャスターは100均で調達。便利でっせ!

100均料理用トレイはマグネットで装着しているので脱着可能
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