遊行の門 五木寛之
五木本紹介2冊目となります。「八十歳でポルシェを買う」という見出しに吃驚して読みました。エッセイ集ですが大の車好きの五木さんの思入れが分かります。
「遊行の門」には、子どものころに還って遊び歩く、人生の最後でエンジョイ・エイジングな旅をする決意とみました。五木さんは八十二歳ぐらいでしょうか。
車への憧れは「人生の友を見つける」で述べられています。2編の小品から構成されていますが、最初の稿「車と別れた晩のこと」では動体視力と反射神経の衰えから六十歳で車を降りたと云う。六十歳とは早いですね。
今でも免許証は持っているだけで運転席に乗ってエンジンをかけるがサイドブレーキは緩めないと云う。二十代若者のように車に心がときめき、「八十歳でポルシェを買う」では山の中の敷地で囲いの中で西部のロデオのように車を走らせる夢に妄想をふくらませていく。
五木さんのように人生エンジョイエイジングしたいね。こんなことに共感するのも年を取った証しかな。