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Pagoda 280SL〜The 5th “User Shaken”

Pagoda 280SL〜The 5th “User Shaken”

パゴダを手に入れてから5回目のユーザー車検となりました。昨年末に排気管のレストアを行ない、気がかりな箇所はないので気楽に車検検査場へ向かったのですが。毎回何かしかトラブルが発生しますね!It is a time for the 5th “User Shaken”, a biyearly compulsory vehicle inspection conducted by the owner since I have got Pagoda 280SL. Now that the exhaust pipe restoration is carried out at the end of last year, I am heading for the inspection without concerns. I presume that it should be an easy inspection. However, something happens every time!

User Shaken

秋晴れの早朝、車検場へ向かう。
パゴダの調子が優れない。交差点で一時停止する度にエンストが止まらないのだ。

車検対応の為、燃調を薄くしているので、エンジン、トランスミッションが温まる迄エンストが発生することが多いのだが、何時まで経ってもエンストが止まらない。数日前に運転した時点は全く問題なかったのにどうしたことだ。

ギアをリバースに入れると回転数を保つが、4速では回転数を維持できず落ちてしまう。どうも、A/T Pressure Switchの不具合のようだ。

これじゃ車検は受検できないのではないかと気が滅入りつつ、そうこうしている内に勝手知った夫婦で営んでいるテスター屋に到着。

入庫直後、下回りのチェックに入る。メカポンプから漏れたオイルを入念に拭き取る。レストアした”いぶし銀”の排気管に見とれる。

排ガス測定ではエア調整ネジ8時ではCOが5%前後と微妙な数値なので、何時ものように6時に落としておく。

予備検での排ガス検査

ブレーキ、車速検査に移るが、エンストで停止位置に止まるのがもどかしい。何とか終了。

いざ本番へ
すぐ近くの本車検場へ移動

検査開始

若い検査員は慣れない車に対する物珍しさもあってかやたらと無駄な質問が多い。挙句の果に車体番号の確認に手間取る。気がつくと長蛇の車列。手持ち無沙汰な受検者が集まってくる。夏木祐介氏の300SLのレストアをした経験があるという御仁も居られSupportiveな助言をしてくれ、又俺は番号の記載箇所を指差しするが、読み取りにて手間取っている。呆れ果て俺は急にもよおし、草かげで立ち小便してくる始末。10分に以上も掛かって何と確認を終える。

そのお陰かエンスト不安は吹き飛んで落ち着いた気分になる。

福井陸運局

検査員は調べたいものがあると言い置き、排ガス検査Bボタンを押下し、評価票を持ち去る。
排ガス測定は難なく通過するが、検査員が戻ってくるまで暫く待機する。

サイドステップをクリア後、車速検査に入る。
気持ちに余裕が有り低めの車速で検証する。何故か押しボタン形式に変更している。40キロ弱のスピードでトライしてパス。漸く2年前に検討した車速検査が検証できた。

ブレーキテスト後、ライトのチェック。福井陸運局では、Low Beamで入庫する。左右共❌が表示されて一瞬ドキッとした後にHigh Beamの検査が始まる。確か、湘南検査場ではHigh Beamで入庫した記憶がある。

最後は下回りの検査。
初老の検査員が懐かしそうに縦目のベンツですかと云われる。

総合判定所で合格の認可を受ける。

今回も気苦労の多い車検だったが、車検自体は上首尾に終える。

Checking AT Pressure Switch

車検翌日、AT Pressure Switchのチェックに取り掛かる。

PSは廃版でバカ高い。それに1ドル150円と30年来の円安相場。気が重くなりながら取り掛かる。

左側PSは”Reverse”用で純正を取付けている。一方、”Forward”用の右側PSは代替品を使っている。代替品は定格が5Wと純正15Wに比べて低いので、リレーをかまして作動させているので、本体の不具合の発生確率は低いと睨み、先ずリレーの検証から始める。

LocationLeftRight
FunctionReverseForward
Car TypeW113 Genuine 600/300SEL Type
Part No.A0025421517A0015421317
Commentwith Relay
AT Pressure Switch

リレーを外す。前後輪をJackupするのが一苦労。

Jackup状態でエンジンを始動するのは怖い。エンジンを始動し回転数が900rpm位を保つまで温める。

ギアをリバースに入れる。当然通常通りで回転数に変化なし。
4速にシフトする。大きな音と共に右足に自動的にアクセルが少し踏込み(Press)回転数をキープする感覚を受ける。

PSに不具合はないようだ。どうもリレーの故障のようだ。

リレー単独で検証を行う。
しかし、9Vの乾電池にて確認するが異常はない。評判通り耐久性の高いMitsuba製は大丈夫でした。

これまで問題なかったのが、急に作動しなくなった理由は何故か?
Multi-Terminal BlockのMiddleネジでの電圧は12Vで問題なし。ギアをP/N、4速に入れても12Vのまま。
一方、ATPS出力電圧はギアを4速に入れても0Vに低下せず12Vのままの状態。
何故0Vにダウンしないのか、幾ら調べても理由は分からない。

これ以上追求しても埓が明かないのでリレーを取外す。

LocationLeftRight
FunctionReverseForward
Car TypeW113 Genuine 600/300SEL Type
Part No.A0025421517A0015421317
Refined AT Pressure Switch

次回PSが壊れたらどうするか。今の内に予備を入手しておくか、それとも前回不首尾に終わったSpeed Selector Linkage(SSL)を再度チャレンジするか、悩ましい。Constant Speed Solenoid(CSS)からSSL迄の配線は未だ残している。

Speed Selector Linkage

参考までに、SL113クラブのForumで引用された貴重なPS内部の写真を再掲する。

Inside ATPS view from SL113.org

Fluid

Jackupした機会にフルードレベルの確認を行う。フルード交換は8年前に実施。

Differential Oil

レベルはInlet穴から1.5cm程度低い位置にFingerが界面に触れる程度。

余っていたRedline Gear Oil 75W90を入れるが、必要なレベルには未だ足らない。1缶だけ通販で買うのも高く付くのでどうしようかと迷っている最中、ふと立ち寄ったホームセンターで半値で処分売りしていたTotal Transmission TX 75W90 FR車用のギアオイルを発見。デフオイルとして利用できるか迷ったが、LSDが付いていないので問題なかろうと判断、衝動買いする。計800ml程入れる。全量は2.5lであるから相当消費した勘定になる。

補充後のフィーリングは変わらない。

Power Steering Fluid

Redline ATF D6を使用。リザーブタンク内のみ新品と入れ替える。
置換後のフィーリングは変わりなし。

在庫はなくなったので、今後はゴジラ共用の日産純正PSFに交換する予定。

Automatic Transmission Fluid

変速ショックが目立ち、また坂道でクラッチ?がカラカラと音がするようになったので気になっていた。エンジン停止状態で確認すると、ゲージの先端にフルードがつく底レベル。危ない!

AT Fluidは減らない筈がどうしたことか?液漏れが気になったが、そのような箇所はない。
OH済みのオートマにダメージを与えしまったようだ!

PSと同じRedline ATF D6を補充。

計測
方法
エンジンは稼働状態を保持
– 全てのギアに入れてから、Pに戻す
– レベルゲージの上下切込に対して、
冷間時: 下段
温間時(80℃):上段
になるように調
整する
上下間は量に換算して300ml相当
現行
設定
冷間時:下段より1/4上に位置
温間時:上段より1/4上に位置
ちょっと多かったかな(1/4=70ml)
入れ過ぎはご法度とか?
余談最後の写真はエンジン停止状態での冷温時のレベルを示す
ゲージ上段切込より1/2上よりちょっと下のレベル
この写真は貴重ですぞ!
レベルの確認方法と現行設定

試運転のフィーリングは見違えるように改善。2速から3速への変速ショックは多少あるが、3速から4速へのショックはなくなり、確実にパワーがトランスミッションへ伝わっているのを体感できる。実に運転が楽しくなる。

在庫は底をついたので、次回交換用にFebi Bilstein 22086を手配済み。

最後に、Engine Oilをチェック。

1年半前にオイル交換。年間数百キロしか走行しないのでオイル交換は当面考えていない。
真ん中よりちょっと上のレベル。

Engine Oil Level

Mechanical Fuel Injection Pump

車検の度に気になるFIPからの僅かなオイル漏れは下図の通り。
漏れ箇所はまだ特定できていないが、Linkage付近か?
要Watchである。

Closing

必要に迫られた整備よりも、2年毎の車検も整備に集中できる良い機会と考えを変えれば精神的にHealthyかも。それよりも、数ヶ月間で3台のユーザー車検を受検するのは体力的にキツイ年齢になってきたのは寂しい限り。

Seize the day!
以上

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