Yamaha RZ50~DIY Analog CDI
デイトナの青版CDIの基盤を壊してしまったので、コピーを製作するか、それとも新たに自作するか迷ったが、別物を自作する事にした。尤もiVDほど凝る積りは毛頭なく、簡素なアナログCDI回路を追及しただけですがね。
試作回路図
設計上のポイントは以下。
- サイリスタ
最初はデイトナのものを転用していたが最終的に東芝FS8JZ47を使用した。絶版で評判が良く手に入りにくいが、何と町田のサトー電気に在庫を発見。片道30km掛けて買出しに行って来ました。全部買い占めるのも気が引けたので2個で我慢。まだ片手位残ってましたが少しずつ出ているとの事なので早い者勝ちですぞ!
サイリスタのゲートトリガーの電流設定がキイ。
ヤマハでよく使われる2P6Mの最大電流は200μAに過ぎない為か、保護目的で1kΩの抵抗を入れている。一方、SF8JZ47は最大10mAと50倍も余裕がある。単純計算だと1kΩ/50=20Ωとなるが、余裕を見て?300Ωに設定しておく。
- 一次コイルへのコンデンサー
一般的な容量に設定。手持ちがなかったのでデイトナから外したものを流用。
- フリーホイーリングダイオード
これもデイトナのMPG06G(400V/1A)を流用。逆回復時間はよく使われる6A6(600V/6A)より早いようで600ns。
- 進角はサービスマニュアルでは2000回転で14度となっているが、回転数に応じてどのように変化するか全く不明なので、デイトナをそのまま捩りました。
因みに、ホンダのCDIの進角回路設計には一定のパターンがあるようで、サイリスタゲート直前のRC回路で進角を調整しているようだ。
抵抗Rで進角の立ち上がり角度、コンデンサCは進角調整範囲の調整を行っているのではないだろうか。あくまで推測ですぞ!
完成基板
裏面は汚いので写真の掲載はなし。
Daytonaのケースに差し込んで終わり。モールドはなし。
装着インプレッション
ちょっと走ってみたが、デイトナと大きな変わりはないようだ。
ただ、気になる点は2箇所。一つはトルク、回転数の伸びの低下。点火時期がズレているのだろうか。もう一点はセル始動が不安定な事。原因としては、ピックアップコイルアースへのコンデンサを外した事によるのではないか。尤も押しがけで簡単にかかるので支障はないが。 セル始動は問題ありませんでした。バッテリーの経たりで電圧が低下した事が原因でバッテリーを新調した結果問題なくセル始動できるようになりました(2018年5月追加)。
国道134を大分走りましたが、エンストは無くなったようで、目出度し!目出度し!
これ以上、CDI回路に凝る気もないのでそのまま使っていきます。
以上