Mercedes W113~The MFI Backup System – Kickoff

Mercedes W113~The MFI Backup System – Kickoff

新企画の新春第一号をお届けします。昨年代替燃料ポンプシステムの構築を成功裏に終えた今、次のターゲットであるMechanical Fuel Injection System、所謂メカポン絡みの装置のレストア及びBackupシステムの構築に挑戦します。シリーズ展開を予定しており、初回の本号はMFIポンプに関わる基本的情報及びBackup System構築の為に数年掛けて入手したドナーポンプを紹介します。
The first new year issue on a new challenge is released. Now that the successful establishment of the alternative fuel pump system is concluded last year, the next target is on the vigorous move, which is a challenge to restore as well as establish a backup system relevant to the mechanical fuel injection pump (MFI). While the restoration process would be addressed in series, The part one is to introduce the background information about the MFI as well as a donor pump obtained finally through several years efforts.

MFIに関係した装置としては、
– Fuel injection pump
– Distributor
– Injector
が該当する。Injectorは今でも新品が手に入るが、全てレストアベースだ。当然、主犯格はポンプだ。

最初に、ポンプのバージョン歴を振り返っておく。

品番変更箇所対象エンジン
R11三次元カム初期バージョン230SL
R18ハウジング拡張
三次元カム変更
250SL
R20Y
1/18R
潤滑油強制給油280SL (Model 1968-69)
現行ポンプ
R22Y
1/26R
Starter Solenoid撤去
4mm径Ball Preset Valve使用
三次元カム変更
280SL (Model 1970-71)
R24Y
1/33R
Full Load Range対応Notch調整改善
三次元カム変更
280SL (Model 1970-71)
R28Y
1/48R,1/50R
最終三次元カムバージョン280SL (Model 1972)
最終バージョン
W113 MFI 主要アップデート一覧表

俺のパゴダのMFIはR20Yとなる。Solenoidは2個装備、StarterとFuel Cut Offである。因みに、Fuel Cut Off SolenoidはDownhill走行時有効となるが、不要な機能である為配線は外してある。

通常、レストアは本国ドイツ若しくは米国に依頼することになる。本国Boschでのレストア費用は€2,599と数十万円オーダー、一方米国は$1,500と格段に安価だが完成度は劣るようだ。

パゴダは義理の息子に譲る段取りであるが、資産家?の彼にとっても痛い出費であることは間違いない。お前バカと云われそうだが、中古をレストアしてスペアとして保管して置く腹積もりなのだ。

現行のR20Yでも不都合はないが一層のこと最終バージョンのドナーの入手を睨む。10年前から機会を探っていたが、オークション、eBayサイトはバカ高く食手が動かないし恰好なポンプは中々見つからない。500ドル以上の値札が付いた中古品を見かけるが、果たして需要があるのか大いに疑問。最終的に昔の仕事仲間のツテを頼って米国から調達。実働車280SEから外したアイドリング期間の短い動作品だ。送料はそれなりに掛かったものの、信じられないほどのバカ安値で購入。整備する必要性は必ずしもなく逆に壊す恐れの方が高いが、MFIの仕組みを理解するためにも整備する意向である。

手に入れたポンプは思ったよりキレイな一品。ビカビカにしていくのも一興か。尚、パーツが1個欠品しているのだが、何か分かりますか?

  • ガスケット類のレストアキット(F026T03029,F026T03032)はBoschから容易に入手可能
  • InjectorのNozzle Testerは印度から輸入。安くて驚くほどの速達
Injector Nozzle Tester

レストアに向けた準備は一応整った。

今後、レストア過程をシリーズ展開していく予定だが、先ず主犯格のポンプのレストアから始めよう。特にポンプレストアで一番のポイントが何か依然として分かっていない。果たしてレストアに成功するかどうかも全く自信はない。言わば手探りの状態だ。DIY成功例が余り報告されていないことも究極の醍醐味だ!

現時点で最大の悩み事はポンプ動作テスト装置の製作である。ACモーター本体とその制御装置の手配に大金がかかる。ゴジラに大金を費やした矢先そんな余裕はない。また、同時並行的にコジラもレストア中の状況である。ポンプをのっけから解体するのもバカバカしい。さて、どう妥協したらよいものか?

長丁場ですが、皆さん、一緒に楽しみましょう

On the vigorous move!

Comments are closed.