Pagoda 280SL~Crack on Exhaust
昨年の車検時マフラーの排ガス漏れを指摘され、パテで応急処置を施しそれで完治したと思っていた。眼が復活して久しぶりにドライブに出ると、微妙に排気音が異なる。エンジンの振動もあり何時もとの違和感を覚える。帰宅早々潜ってみると、パテが剥がれて排気が漏れている。パテ修理は気の利いたものでなく一時しのぎなことを改めて認識する。腰を据えて修理する必要がありそうだ。At the compulsory vehicle inspection last year, the gas leak from the exhaust pipe was pointed out. I thought that the leakage was completely secured by the first aid with putty. When my eyes revived and I went out for a drive in a while, I feel that the exhaust sound is slightly different as well as the vibration from the engine. I am uncomfortable for my Pagoda. As soon as back to the home, I find that the putty have been peeled off and the exhaust gas is leaking. It assures me that a putty repair is a tentative fix and I need to settle down for repairing it.
Crack Identity
JackupしてCrack状況を特定する。前回パテ補修した箇所からの漏れでCrackが拡大して裂け目が口を開けている。再びパテで補修しようとも考えたがCrackが大きすぎる。
今の錆びたエグゾーストパイプは純正仕様だ。この機会に全部取替えようと目論み見積もりを取ると、目の飛び出る金額を提示される!
Description | P/N | Price |
Front Exhaust | 113-490-0920 | ¥149,500 |
Center Exhaust | 113-490-0022 | ¥89,500 |
Rear Exhaust | 113-491-1301 | ¥73,100 |
Connection Pipe | 113-492-0304 | ¥6,740x2 |
Total | – | ¥325,580 |
FrontとCenter Pipeは本邦に在庫がなく本国紹介となっている。俺の懐には到底無理なレベルの金額なので、Crack箇所のPipeのみの交換に留めるか、それともCrackの溶接で対応するか。
15万プラス溶接代金で20万近くになる勘定。既存Pipeを溶接するしか手がないようだ。
部位的にはFront PipeとCenter Pipeの繋ぎ目でFront Pipe側の部分だ。内部の湿気が溜まる最下位に相当すると思料。
Exhaust Removal
SLクラブで問題点を予習しておく。
Exhaust Pipeが固着しManifoldから外れ難いことが鬼門のようだ。
取外し作業に入る。ManifoldとのClampのボルトを外す。排気ガスの熱でボルトは伸びていて空回りする。ボルトとナット双方を緩めるしかない。スペースがなく、作業は苦痛以外の何物でもない。丸一日掛かって何とか取外しに成功する。因みに、全て下からボルトを緩めた。
最終的に使った工具はこれ。レンチサイズはボルトが13、ナットが12。バイスプライヤーが有効!
センター、リアパイプの留め金具をセンター寄りより外していく。
最後部リアの金具を外した瞬間、Exhaust全体が落下。身構えていなかった為、側頭にマフラーの直撃を受ける。気がつくとコブが出来ていた。鬼門は全くの杞憂であった。
システム全体を引き出そうとするがフロント先端がステアリングの軸?に干渉して抜けない。後端が床につかえてこれ以上下げることが出来ない。
Top View Bottom View
Jack Stand高では不十分。2mはリフトアップする必要がありそうだ。
当初の腹積もりでは エグゾースト一式を取外してShopに持ち込み溶接をお願いする計画であったが、Pagodaを入庫せざるを得ない。別法はパイプをカットすれば、抜くことができると思うが、そこまで吹っ切れない。
近所の車屋で溶接を依頼する。実地見聞に来て白いものが降ってくる迄には何とかしようと頼りない返事。
PagodaよりGodzillaの方が興味津々の様子。
Coating
パイプ上部のCoatingが剥がれてきているのでこの際補修しておく。我ながら下手な塗りに唖然とする。
Noxdoll Before Noxdoll After Noxdoll
待ちの間、スケベ根性からDIYで修理できなかと思い、グライダーで錆を除き、Crackの発達状況を見極める。思ったよりCrackが大きく、もう一方のパイプにもCrackが発達していることを発見。
想像以上に劣化が進んでいる。DIYでは無理と覚悟する。
この時点でStarterを取付けてエンジンを掛けてみると爆音でした。
Overview Crack Zoom in
これでは公道は走れないのでExhaustの仮取付けを試みる。応急処置であるがCrackの大きさを軽減する為に電線を巻き付けてその上からパテを盛る。排気漏れ音はするが以前より格段に静か。これなら公道走行も問題ない筈だ。
Maniholdとの繋ぎめのGapは以前に比べて狭くなっている事を発見。いつ頃から緩んだか分からないが危険な状態で走行していたことは間違いない。今回の排気漏れはある意味で良い機会だったかもしれない。
Original Condition Tentative Tightening for Moving Final Tightening
待つ事3週間連絡がない。催促すると年越しを覚悟する必要があるとの感触。埒が明かないので例のShopへ鞍替えする。
Re-welding
将来板金全塗装のレストアをお願いしている御仁へ電話すると快諾される。
約束時間に伺いリフトで軽く上げてもらう。この時期タイヤ交換で忙しく、俺は勝手にStarterと仮取付のボルトを外し待機する。漸く手が空き、若い主任と二人でExahustを抜く作業を開始。
- 俺の頭上位、2m程リフトする
- Mission台にExhaust一式を載せ、Exhaustの止めゴム・金具2箇所を外す
- 徐々にMission台を下げていく。PipeがManifoldから外れる
- 更に下げて、Front Pipeのリア側がSteering軸に干渉する箇所で半時計回りにPipeを捻り抜く
- 更に下げてMission台を外す。知恵の輪のようにもう一方のFront Pipeを軸から抜く
- Exhaustが車体から完全に抜ける
15分程で作業完了。
表面を観察。僅かなPinholeを数カ所確認。50年経ている事を勘案すると仕方ない。
Removed Exhaust Major Crack Pinholes
4日後進捗状況を確認に伺う。
作業を開始したばかり。
光響のレーザークリーナで錆取りを行っている最中。細かいPinholeの状況を確認するには、グラインダーで削るより効率的且つ効果的な手法との事。
Surface Other Side Under Rust Removal
一週間後、引取リに伺う。
PipeのSurfaceは薄くてCrackが広がり溶接に難儀したとの事。
仕上がり具合を見聞する。
素晴らしいの一言!
板金・塗装の腕はピカイチだけはある。Pipeをカットすることなく仕上げてくれて感動もの。
Coating Pinhole #1 Pinhole #2 Major Crack Reattachment
早速取付けにかかるが、Exhaustを車体に組み込む作業で時間切れ。
翌日早朝、雨の中参上しStarterを取付ける。幌を出すも何故か晴れ間が出てきて濡れずに帰宅する。
これで総額3万円弱は安い。尤もExhaust・Starterの脱着は俺が行っているが。
Summary
- 一番難儀したボルト/ナット外し
ボルトが空回りするので、ボルトとナット双方を緩める必要があった。スペースに余裕がなく、特に、Steering軸に当たるRear側のボルトの脱着は容易でない。地道にやるしかないので覚悟を決めて取り掛かるべし
因みに、取付けには新品のM8半ボルトを調達。ナットは一部再利用するが、Threadが傷んだナットはShopで貰ったフランジナットを用いる。元のナットは素材が銅のような気がするが、詳細は不明 - 次に苦労したのはDown Pipeの装着であった。一時は一人では無理と諦めたが、三度目のチャレンジで成功。コツは、先にFront側のパイプをManiholdに咥えさせて十分に押し込む。次に、もう一方のパイプを右手方向に力を込めて大きく傾けることで装着できる。ポイントをおさえていれば快音ととも入る。当初長いボルトを使ってFront側のパイプをManihold Flangeに固定しようとしたが、そんな小細工は不要であった
尚、ナットが最後までしっかり食い込むのにはビックリ。これまで中途半端な装着で大丈夫だったとはビックリ? - 脱着作業は一人の方が気楽。二人がかりで取付けようとして、大事には至らなかったものの、Gasketを損傷する羽目となる。俺的には寝転んで気長に装着するのが好み。高くLiftするよりもJack Standの高さが適していた。
- 当然のことであるが、溶接は施工者の腕に左右される。評判の良い店を利用する事。その方が総じて安くつくことになろう。
以上、参考までに
長年の懸案であったExhaustの修理が年内に完了し、新年を迎えるに当たって最高の気分になる!
Seize the day!
Reference
Lifting Position
意外と悩むリフトアップの位置。ShopのRecommendationに従い、旧車の一般的なLift up位置に設定
Bottom View
我ながら綺麗と自負。俺の不器用なNoxdollな塗りはさておき
以上